こどもに多いケガ(外傷、急性のもの)

【こどもに多いケガ(外傷・急性)】元気な子供たちに起こりやすいケガとその注意点

お子様は、遊びやスポーツを通じて様々なことを学び、成長していきます。しかし、活発な動きの中でケガをしてしまうことも少なくありません。ここでは、こどもに多い急性のケガについて、その種類と注意点をご説明します。もしお子様がケガをしてしまった場合は、自己判断せずに専門の医療機関を受診することが大切です。

頭部

  • 頭部打撲: 転倒や衝突などによって頭をぶつけることで起こります。吐き気や嘔吐、意識の変化などが見られる場合は、すぐに医療機関を受診してください。

頸部(首)

  • 頸部寝違え(捻挫): 不自然な姿勢での睡眠や、急な首の動きによって起こります。首の痛みや動かしにくさが主な症状です。

  • 肩の打撲: 物にぶつけたり、転倒して肩を打ちつけたりすることで起こります。
  • 肩の骨折: 強い力が加わることで骨が折れることがあります。激しい痛みや腫れ、腕を動かせないなどの症状が見られます。
  • 肩の脱臼: 関節が外れてしまうケガです。強い痛みと変形が見られます。

  • 肘の打撲: 物にぶつけたり、転倒して肘を打ちつけたりすることで起こります。
  • 肘の骨折: 強い力が加わることで骨が折れることがあります。激しい痛みや腫れ、肘を動かせないなどの症状が見られます。
  • 肘の脱臼: 関節が外れてしまうケガです。強い痛みと変形が見られます。特に、小さなお子さんの手を引っ張った際に起こりやすい「肘内障」にも注意が必要です。

手首

  • 手首の骨折: 転倒して手をついた際などに起こりやすいです。強い痛みや腫れ、手首を動かせないなどの症状が見られます。好発部位は手首より上3-5センチです。
  • 手首の捻挫: 関節をひねることで靭帯などを痛めます。痛みや腫れが生じ、手首の動きが制限されます。

  • 手の骨折: 物に挟んだり、ぶつけたりすることで起こります。
  • 手の脱臼: 指の関節などが外れてしまうケガです。指の変形を認めます。
  • 手の捻挫: 指の関節などをひねることで靭帯などを痛めます。

背中

  • 背中の打撲: 物にぶつけたり、転倒して背中を打ちつけたりすることで起こります。
  • 背中の肉離れ: 急な動きや無理な体勢によって筋肉が損傷します。

  • 腰の捻挫: 急な体勢の変化や無理な動作によって、腰の関節や靭帯を痛めます。
  • 腰の肉離れ: スポーツや急な動作によって腰の筋肉が損傷します。

股関節

  • 股関節の捻挫: スポーツや転倒などで股関節をひねることで靭帯などを痛めます。

太もも

  • 太ももの肉離れ: 急なダッシュやジャンプなど、筋肉に急激な負荷がかかることで起こります。

膝関節

  • 膝関節の捻挫: スポーツ中の急な方向転換や、膝を強くひねることで靭帯などを痛めます。
  • 膝関節の打撲: 転倒や衝突などで膝をぶつけることで起こります。

ふくらはぎ

  • ふくらはぎの肉離れ: 急な動きやジャンプ、つま先立ちなどで筋肉に過度の負荷がかかることで起こります。
  • ふくらはぎの打撲: 物にぶつけたり、ボールなどが強く当たったりすることで起こります。

足関節(足首)

  • 足関節の捻挫: スポーツや日常生活での不意な足のひねりによって、靭帯などを痛めます。内反捻挫(内側にひねる)が特に多いです。

  • 足の骨折: 重いものが落ちてきたり、強い力が加わることで骨が折れることがあります。
  • 足の打撲: 物にぶつけたり、踏まれたりすることで起こります。

お子様のケガへの注意点

  • 遊びや運動前の準備運動をしっかり行う: 筋肉や関節を温め、柔軟性を高めることでケガの予防になります。
  • 適切な服装と安全な環境: 年齢や活動内容に合った服装を選び、遊ぶ場所や運動する場所の安全を確認しましょう。
  • 無理のない範囲で活動する: 疲れている時や体調が悪い時は、無理せず休憩することが大切です。
  • 保護者の監視: 特に小さなお子さんの場合は、保護者の方が目を離さないように心がけましょう。

もしケガをしてしまったら

  • 安静にする (Rest)
  • 冷やす (Ice)
  • 圧迫する (Compression)
  • 高く上げる (Elevation)

応急処置として受傷後3-4時間のうちは、上記「RICE処置」を行い、できるだけ早く専門の医療機関を受診してください。自己判断での治療は、症状を悪化させる可能性があります。

当院では、お子様の様々なケガに対して、丁寧な問診と適切な検査を行い、一人ひとりの状態に合わせた治療を提供しています。スポーツによるケガはもちろん、日常生活での不意なケガにも対応いたしますので、お気軽にご相談ください。


※上記は一般的な情報であり、症状によっては異なる対応が必要となる場合があります。必ず専門医の診断を受けてください。