外反母趾とは?

外反母趾は進行性の疾患です!

                      正常           外反母趾  

足の親指(母趾)が外側(第2足趾側)に曲がる変形した状態です。母趾の付け根の関節が炎症や脱臼して変形する進行性の疾患で、女性に多く30代~50代にかけて悪化していきます。
また、放置しても自然治癒はほぼ期待できない疾患です。
その痛み、原因をご存じですか?さっそく詳しく見ていきましょう!


上記、MTP関節(母趾中足趾節関節)の代表的な痛みには、「外反母趾」、「MTP関節炎」と呼ばれるものがあります。

痛みは症状の一つでその他、様々なことが起こります。

・母趾の付け根や足の裏が痛む
・靴が履けなくなる
・靴を履かなくても歩くだけで痛む
・皮膚が赤くなり刺激を受けて水疱が形成される

痛みの原因にはいくつかのタイプがあり正確な原因を知ることで、適切な対処が可能になります。

次に、痛みの代表的な原因について解説します。

痛みの原因と対処方法

主な原因は、

①先端が細い靴やヒールが高い靴を履いていること(多い)
②足の構造(先天的)(少ない)
③生活習慣(多い)

となります。

①は物理的に足趾に繰り返しの負荷がかかり症状がでます。

痛みの出ている関節周囲に靴の内側が当たり骨の肥厚、炎症がでたり、MTP関節より踵が高い位置にあるため、歩くたびに関節に負荷がかかります。
対処方法は、先端の細い靴や硬い革靴、パンプスなどは避け運動靴などを履くように心がけましょう。

②足の構造としては下図にあてはまる場合があります。

引用 https://www.caresoku.com/chiebukuro/2020/03/d-16.html

  • エジプト型…親指(と人差し指)が最も長く、小指に向けて短くなる
  • スクエア型…「ローマ型」とも呼ばれ、指の長さがほぼ均一の形をしている
  • ギリシャ型…人差し指を頂点とした山の形になっている

「エジプト型」は日本人に最も多く見られ、外反母趾になりやすいタイプとされています。

理由としては、外反母趾発症に足の親指(母趾)の長さが関係しているからではと考えられているためです。

このエジプト型の特徴の一つに、どんな靴でも難なく履けることができるといったものがあります。
靴選びにあまり困ることがない半面、「足先の細い靴やヒールの高い靴」も履けてしまうので、外反母趾の発症リスクが高まる懸念があります。
対処方法は、

③生活習慣

普段の生活で、

・足趾や足の筋力(運動機能)低下
・靭帯、関節への負担
・歩き方

に問題があり外反母趾へと進行していることがあります。

厚生労働省(2017年)の患者調査によりますと1984年から2017年で外反母趾の患者数は約8倍との統計がでています。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/10syoubyo/dl/r02syobyo.pdf


対処方法としては、低下している筋力の改善、歩き方を気を付ける等ありますのでご紹介していきます。

また、この時期は骨の成長と筋肉の伸長にズレがあり、

  • 下腿三頭筋の柔軟性の不足
  • 股関節や膝、足関節の柔軟性の不足
  • 足関節の動きの制限

なども要因となります。

②環境

  • 硬い道路や路面での走行
  • 踵の摩耗がある薄くて硬いシューズ
  • 適切でないシューズやスパイクの選択
  • O脚や回内足、扁平足などの足の形状の特徴
    (走りやジャンプの時に膝が内側に入る動き(ニーイン)の癖がある人も注意)

これらの要因を考慮して、トレーニングや選手の管理を行うことで、シンスプリントの発症リスクを下げていきます。

まとめ

  • 対象年齢:ジュニア期(13~18歳の成長期の子どもが多い。)
  • 痛みの部位
    • すね(下腿)の内側。
  • 痛みの増悪
    • ランニングや、ジャンプなどで痛みが悪化します。

シンスプリントのケアについて

歩行に痛みがない場合は、体育や運動は状況に応じて行います。

ただし、ランニングやジャンプなど負荷の強い運動は、一時的に休止し、安静を保つことが必要です。

シンスプリントの原因として、オーバーユース(使い過ぎ)が主となりますので適時、運動量や強度を調整します。また、下腿三頭筋や下肢の関節可動域に問題がないか、練習環境、靴に問題がないか確認していく必要があります。


無理なストレッチは症状を悪化させる可能性がありますので、専門家にご相談ください。


当院でのサポート内容

  1. 姿勢チェック
  2. 身体の柔軟性チェック
  3. 超音波診断装置(エコー)で、すねの内部観察
  4. 施術
  5. テーピング
  6. 生活指導

これらを基本として、ご本人と保護者の方へ、改善の過程や必要な期間を丁寧にお伝えしています。

また、学校行事やチーム活動などの事情を共有し、無理なく通院できるようにサポートします。ストレスを減らしながら、一緒に改善を目指していきましょう。